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それまで交通不便な山の中という地理的事情から、思うようにとれなかった豚肉、牛肉などの質の高いタンパク質が不自由なくとれるようになり、ムギ、アワ、根菜類に代えて精白米をふんだんに食べるようになった。
インスタント食品など、現代的な食品も大量に流入してきた。
その結果、40代から50代の中年世代に生活習慣病が増え、息子の世代がお年寄りより先に死んでしまうことがよく起きるようになった。
カロリーが高く動物性脂肪の多い食事に傾いた、戦後の食生活の変化の波が押し寄せてきた結果、桐原地区は長寿村ではなくなってしまったのだ。
なんとも残念なことである。
北米型の食事は肉類、脂肪類をとりすぎで、動脈硬化や肥満といった生活習慣病を引き起こす。
便秘の人は食中毒になりやすいまた、大腸ガンも北米型の食生活が大きな引き金になっている。
その点、昔から根菜類を多くとり、その伝統を守ってきた桐原村の人びとは、食物繊維をたっぷりとることで生活習慣病をまぬがれていたのである。
根菜類やイモばかり食べていれば健康に暮らせるかというと、そうではない。
子どもには良質なタンパク質が欠かせない。
成長期に良質なタンパク質をとると体格が向上するだけでなく、病気への抵抗力も高まることは、栄養学によって証明されている。
ただし、成長期を過ぎてからも肉、白米ばかり過剰に食べていると、まちがいなく生活習慣病にかかるリスクが高まる。
だいじなのは、いろいろなものを食べることだ。
肉や牛乳ばかり食べていればいいわけでもないし、逆に野菜ばかり食べていれば、それで大丈夫というわけでもない。
その野菜にしても、レタスやハクサイ、キャベツなどの淡色野菜だけでなく、トマト、ニンジン、カボチャ、ホウレンソウといった緑黄色野菜や、食物繊維を多く含むイモ類、ニンジン、ゴボウ、レンコンなどの根菜類も含めて、より豊富な種類を食べることがたいせつだ。
なにより重要なのはバランスなのである。
どうも私たちは、なにかカラダにいい食品が見つかると、いっせいにそれにとびつき、それだけでよしとしてしまいがちだ。
ビタミンCがいいとなると、猫も杓子も生野菜に走る。
レタスやキュウリ、キャベツばかり生で食べて、それで健康になれると信じこむ。
この偏った生野菜信仰がどれほど日本人の野菜食をおかしくしてきたことか。
コンニャクに含まれるマンナンに整腸効果があり、ダイエットにもいいと聞くと、コンニャクダイエットが流行する。
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